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法務部に配属されたあなたへ

第3回 若手の法務部員が読んでおくべき書籍は?

法務部

新しく法務部門へ配属された皆様に向けて、企業法務の第一線で活躍される先輩たちからメッセージをいただきました。新しい環境への期待を抱く方や、突然の異動で不安な方にとっても、これから法務パーソンとして活躍するための指針となるはずです。

最終回となる今回は、インタビュー、コメントにご協力いただいた皆様が推薦した、若手法務部員にオススメの書籍をご紹介します。

法務知識を養う

法務知識の醸成に役立つ会社法、契約に関する書籍は3冊推薦されました。

『アドバンス会社法』(商事法務、2016)を推薦したのはグリー株式会社の梅屋 智紀氏。

「それぞれの法律分野について自分の道標となるような法律書を探していくと良いと思います。まずは道標となる法律書を見て大まかな法律問題のイメージを掴んで自分なりの仮説を立て、そのあとに関連する専門書を複数当たって自分の仮説が正しいことを確認する、そういったプロセスが大事です。」と述べたうえで、「例えば私は会社法ではこの本を道標にしています。様々な論点が簡潔に記載されていて、道標には最適な本だと思います。」と活用のポイントを教えていただきました。

アドバンス会社法
  • アドバンス会社法
  • 編:長島・大野・常松法律事務所
  • 定価:本体6,500円+税
  • 出版社:商事法務
  • 発売年:2016年

アサヒビール株式会社の中谷 裕子氏は『株式会社法 第7版』(有斐閣、2017)を推薦。「会社法に関することは実務の問題も含め多岐にわたり記載されています。」とコメントいただきました。「江頭会社法」として知られるこの書籍は、法務担当者にとって定番と言える一冊です。

株式会社法 第7版
  • 株式会社法 第7版
  • 著:江頭 憲治郎
  • 定価:本体5,600円+税
  • 出版社:有斐閣
  • 発売年:2017年

『債権法改正対応版 契約実務と法-リスク分析を通して-』(第一法規、2018)を選んだのはIT企業勤務のアイさん(仮名)。
「改正予定の債権法を網羅的に学びたくて手に取ったのですが、それ以外のそもそも論、例えば「契約書の役割」や「法律実務家としての基礎的要素」なども手厚く書いてあり、改めてとても勉強になりました。今イチオシです。」と推薦の理由を述べていただきました。

債権法改正対応版 契約実務と法-リスク分析を通して-

法が果たす役割を考える

『法のデザイン-創造性とイノベーションは法によって加速する 』(フィルムアート社、2017)を推薦したのは著者である、シティライツ法律事務所の水野 祐弁護士。
「僭越ながら、拙著『法のデザイン』を読んでみてください。アンチでもいいので、この本とご自身の考えの差分が法務としての「ものさし」になると思います。」とコメントいただきました。アフターインターネット時代、情報化社会における法の役割について著者の考察が詰まった1冊です。

法のデザイン-創造性とイノベーションは法によって加速する

交渉のスキルを身につける

ユニリーバ・ジャパンの北島 敬之氏は、法務に求められる役割は「ビジネスを守り、成長を牽引すること」であり、その役割を果たすために「交渉」のスキルは重要と言います。
実際にどのような交渉をすればよいか、自著『企業内法務の交渉術』(中央経済社、2016)を「ビジネスの交渉にどう関わるべきか、交渉シナリオの作り方等、法務担当者に求められる交渉のマインドと実践的なノウハウを織り交ぜた書籍です。入門書としてだけでなく、実務にも役立ちます。」と推薦いただきました。

企業内法務の交渉術

文章の書き方を学ぶ

法務担当者だけでなく、ビジネスパーソンであれば誰しも文章で情報を伝える場面があるはず。ビジネスの現場において、短時間で情報を伝えることを重要視するアサヒビール株式会社経営企画部の永島 康正氏は、『改訂3版 グロービスMBAクリティカル・シンキング』(ダイヤモンド社、2012)を選出しました。

「読んでおくべきなどおこがましい言い方はできませんが、文章の書き方の基本を学べるため、読んで損のない本だと思います。文章を書くのは今でも苦手ですが、思考の指南書として、今でも時折、参考書代わりにパラパラ眺めています。」と推薦理由を述べていただきました。新人の時だけでなく、キャリアを重ねても参考となる1冊と言えそうです。

改訂3版 グロービスMBAクリティカル・シンキング

法務としての情熱を燃やす

北島 敬之氏は前述の『企業内法務の交渉術』に加え、2冊の書籍を推薦しました。北島氏は「ビジネスを成長させることへの情熱」が法務部員にとって何よりも大切と考えており、その情熱のルーツに触れられるのが『条文にない債権回収のはなし』(商事法務、2003)と『商社審査部25時』(講談社、2005)です。

『条文にない債権回収のはなし』は「クライアントのために、条文にこだわることなく、どうやって債権を保全し回収するかを、情熱をもって描いた内容。コンプライアンス重視の世の中で、少々行き過ぎている内容もありますが、その知恵と発想に脱帽。古曳先生とは生前仕事をご一緒させて頂いたこともありますが、知恵と機転を効かせ当意即妙のアドバイスに目から鱗が落ちる思いを何度もさせて頂きました。」と、『商社審査部25時』は「総合商社の審査部の知られざる実態と債権の保全・回収に情熱をかける商社マンの生き様を描いた作品です。」と見所を述べていただきました。

条文にない債権回収のはなし
商社審査部25時
  • 商社審査部25時
  • 著:高任 和夫
  • 定価:本体667円+税
  • 出版社:講談社
  • 発売年:2005年
  • ※品切中、重版未定

歴史から学ぶ

日清食品ホールディングスの本間 正浩氏は「国家は典型的な組織であり、国家興亡の歴史を学ぶことはビジネスにも通じる」と、『中国の歴史』(講談社)、『ローマ人の物語』(新潮社)を推薦しました。

「皆が頑張り、誰が失敗したわけでもないのに失敗に向かっていく様や、キレイなやり方ではないかもしれないがうまく行った様が描かれています。これは、善意・悪意を超えた不条理の話であり、不条理を我々は乗り越えて生きて行かなければならないのです。」と推薦理由をあげていただきました。

中国の歴史
ローマ人の物語

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