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介護休暇の対象となる世話には家事や買い物も含むか

人事労務

 私は正社員として勤めていますが、同居している要介護状態2の母親がいます。母親の介護を直接行うためではなく、母親の生活用品の買い物をするために介護休暇を取得することは可能でしょうか。

 可能です。介護休暇は、「要介護状態にある対象家族の介護その他の厚生労働省令で定める世話」を行うための休暇とされており、対象家族を直接介護するものに限られず、対象家族のために行う家事や買い物などについても、対象家族の世話と認められるものであれば含まれます。

解説

介護休暇とは

 介護休暇(育児・介護休業法16条の5ないし16条の7)は、要介護状態にある対象家族の通院の付き添いなどに対応するために、平成21年育児・介護休業法改正により設けられた、短期の休暇制度です。

 取得可能日数は、1年度(別に事業主が定めなければ、毎年4月1日からの1年間)につき、要介護状態にある対象家族が1人であれば5日間、2人以上であれば10日間です(育児・介護休業法16条の5)。10日間の取得が可能な場合、家族1人につき5日間までしか取得できないのではなく、同一の家族について10日取得することも可能です。取得は1日単位または半日単位で可能です(育児・介護休業法16条の5第2項、育児・介護休業法施行規則40条)。なお、従業員によっては取得できない場合があります(育児・介護休業法16条の6)。

介護休暇の図

 要介護状態・対象家族の中身は介護休業と同じです。詳細は「介護休業の取得にあたって企業として知っておきたいポイント」をご参照ください。

介護休暇の対象となる「世話」

 介護休暇は、「要介護状態にある対象家族の介護その他の厚生労働省令で定める世話」を行うための休暇とされています(育児・介護休業法16条の5第1項)。これを受けて、育児・介護休業法施行規則38条は、

  1. 対象家族の介護
  2. 対象家族の通院等の付添い、対象家族が介護サービスの提供を受けるために必要な手続きの代行その他の対象家族の必要な世話

を、上記の「世話」の内容としていますので、②の「その他の対象家族の必要な世話」に「家事や買い物」が含まれるかという問題になります。

 この点につき、厚生労働省が平成21年改正法に関して公表している「改正育児・介護休業法に関するQ&A(平成22年2月26日版)」において、「介護休暇の対象となる世話には、家事や買い物など、対象家族を直接介護しないものも含まれますか?」との質問があり、回答として、上記の施行規則を引用したうえで、「対象家族を直接介護するものに限られず、対象家族のために行う家事や買い物などについても、対象家族の世話と認められるものであれば含まれます。」と記載されています。

 実質的にも、要介護状態にある対象家族は、自分のために家事や買い物を行うことが難しい状況にあることが多いと思われますので、これらのために介護休暇が認められるべきなのは介護休暇の目的からして明らかでしょう。ただし、上記のQ&Aにあるとおり、「対象家族の世話と認められるものであれば」という限定は、もちろん付されるべきと思われます。従業員が対象家族とは全然関係のない自分の買い物のために介護休暇を取得することは、当然対象家族の世話とは言えないでしょう。

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